四捨四入

2006年11月18日 Fiction
欲しいものなんてない

捨てたいものなんてない

だからこうして立ち止まっているわけだけど

あなたたちに追いつくわけにはいかない
ましてや横を素通りなんて

何事にも何べんでも
いつのときだってわたしは
こんなふうに二の足を踏み続けなければいけなかったのだから

もしも
もしも

いつだったかわたしが求めていた
あんな望みなんていうヘンなものを
いつだったかわたしがしたように
諦めた脚を
汚らしくもいであげることができたなら

どうにかして
どうしようもなくてもどうにかして
ここを離れようとしたのかなって
目を閉じていると不安ばかりが先にたって

また今日もわたしは
あなたの裾を引きたがっている

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