並ぶ木々

2009年2月22日 Fiction
失って初めて分かることのほかに、これまで僕の手の中からこぼれた物なんて、ひとつだってあったっけかなあ。

後にも先にも、奇跡的例外を起こしうるのは誰かってそりゃあ、誰かってそりゃあもう分かりきってる、僕を除いて他にはない。そう思っているのは、僕を除いて他にない。明日、きみに会うずっと前の、僕を除いて他にない。

昨日、奇跡的例外そのものを目の当たりにした。

ところで、僕にそれが起こるかどうか、僕がそれを起こせるかどうか、知りたいと思ってしまうのは、僕がいきものだから? もっと楽でいたいと願ってしまうのは、僕が出来損ないだから? いき物だから? 助けられるのが誰かって理解してしまっていたから? どうしようもないって。ずっとずっとどうしようもないって。

そういえば今日さ・・・。

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